「カールは体を揺らさずストリクトにやれ」。これは真理ですが、アーノルド・シュワルツェネッガーをはじめとするトップビルダーたちは、時として体を大きく反らせて通常では扱えない重量のバーベルカール(チートカール)を行います。彼らはただ見栄を張っているのでしょうか?
01エキセントリック収縮(ネガティブ)への特化
筋肉は「持ち上げる時(ポジティブ)」よりも「下ろす時・耐える時(ネガティブ/エキセントリック)」の方が、約1.2倍〜1.5倍重い重量に耐えることができます。また、筋繊維の微小な損傷(筋破壊)は、このネガティブ動作時に最も強く起こります。
チートカールの目的は「反動を使って持ち上げること」ではありません。「自力では持ち上がらない高重量を反動でトップまで持っていき、そこからネガティブの力だけで3〜4秒かけてゆっくり下ろすこと」にあります。
02実施の絶対条件とリスク
このテクニックは極めて効果的ですが、腰椎(腰)と二頭筋の腱への負担が甚大です。「下ろす時に重さに耐えきれずストンと落としてしまう」なら、それはただ関節を痛めるだけのエゴリフティングであり、何の意味もありません。
ストリクトなフォームで限界を迎えた後の「最後の2〜3回」だけチーティングを使う、あるいは週に1セットだけ限定して行うなど、劇薬としての用法用量を守る必要があります。
まとめ
チーティングは「楽をするための反動」ではなく、「より過酷な苦痛(ネガティブ)を筋肉に強いるための反動」です。これを履き違えなければ、腕のサイズは新たな次元へ突入します。
