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エクササイズテクニック

よくある崩れ: ニーイン/腰の反り/肩のすくみ

現場で頻出するフォーム崩れを、原因の仮説と介入レバー(負荷・ROM・キュー)で整理します。

エクササイズテクニック

よくある崩れ: ニーイン/腰の反り/肩のすくみ

1. フォーム崩れの捉え方

フォームの崩れは、単一原因ではなく「負荷に対して制御が追いついていないサイン」として捉えると整理しやすいです。 その場でできる介入(ROM・テンポ・負荷・回帰・キュー)を順序立てて使います。

2. ニーイン(膝の内側への崩れ)

ニーインは、足部の支持、股関節の制御、体幹の安定、可動域制限など複数の要因で起こります。 「膝を外へ」だけで直らない場合は、原因を分解して介入します。

  • 仮説: 足部の崩れ、股関節外転/外旋の制御不足、可動域不足、疲労。
  • 介入: ROMを浅くする→テンポを遅くする→負荷を下げる→回帰種目→キュー。

3. 腰の反り(過伸展・肋骨の開き)

腰の反りは、体幹のコントロール不足や呼吸・腹圧の破綻と関連します。 プッシュ動作やオーバーヘッド動作で出やすく、肩の代償や腰痛リスクにつながることがあります。

  • 仮説: 腹圧不足、胸郭の過伸展、肩関節可動域不足の代償、負荷過多。
  • 介入: 肋骨を下げるキュー→可動域を制限→支持面を安定→重量を下げる。

4. 肩のすくみ(僧帽筋上部の優位)

肩のすくみは、肩甲帯の制御が不十分な場合に起こりやすいです。 「肩を下げる」だけでなく、種目難度と可動域、胸郭姿勢を合わせて調整すると改善しやすいです。

  • 仮説: 肩甲骨の下制・後傾の制御不足、重量過多、首の前突、呼吸の乱れ。
  • 介入: 重量を下げる→可動域を短く→回帰(マシン/ケーブル)→キューを1つに絞る。

5. 介入の優先順位(実務の手順)

実務では、まず危険度を下げ、次に再現性を上げます。キューを増やし過ぎると混乱するため、1回に1つだけ伝えます。

  1. 安全: 痛みや危険な代償があれば中止/回帰。
  2. 負荷要因: 重量・可動域・速度を下げる。
  3. 回帰: 難度の低いバリエーションに変更。
  4. キュー: 1つだけ、短く具体的に。

例題

Q. スクワットでニーインが出現した。最初の対応として適切なのはどれか。

解答・解説

A. 可動域と負荷を下げ、テンポを安定させて再評価する

まず負荷要因を下げて安全性と再現性を確保します。その上で足部や股関節制御の課題を仮説化します。

確認テスト(3問)

Q1: ニーインの原因の例を1つ挙げよ。
A: 足部の支持崩れ、股関節制御不足、可動域不足、疲労など。
Q2: 腰の反りが出やすい場面の一例は何か。
A: プッシュやオーバーヘッド動作(肋骨の開きが増える場面)。
Q3: キューの原則はどれか。
A: 1回に1つ、短く具体的に。

要点まとめ(箇条書き5つ)

  • 崩れの解釈: 負荷に対して制御が追いつかないサイン
  • ニーイン: 足部・股関節・体幹・ROM・疲労を切り分け
  • 腰の反り: 呼吸/腹圧・胸郭姿勢・可動域の代償を確認
  • 肩のすくみ: 肩甲帯制御と種目難度・ROM・負荷を調整
  • 介入順序: 安全→負荷要因→回帰→キュー