最大筋力、パワー、アジリティ、スピードなど、具体的な体力要素を測定するための代表的なテストの名称、目的、および正しい測定手順を解説します。
最大筋力(低速筋力)の測定には「1RMテスト」が用いられます。ベンチプレス(上半身の押す力)やバックスクワット(下半身の力)で、正しいフォームを維持してギリギリ1回だけ挙上できる最大重量を測定します。ウォームアップ後、通常は3〜5回の試技で1RMに到達させます。
最大パワー(高速筋力)の測定には、「垂直跳び(サージェントジャンプ)」や「立ち幅跳び」などの自重ジャンプのほか、「1RMパワークリーン」が用いられます。また、階段を駆け上がる速度からパワー(仕事率)を計算する「マルガリア・カラメンテスト(Margaria-Kalamen Test)」も代表的です。
アジリティは、方向転換のスピードと身体制御能力を測ります。「プロアジリティテスト(5-10-5シャトル)」は、中央からスタートし、右へ5ヤード、左へ10ヤード、右へ5ヤード戻ってゴールする、アメフト等で定番のテストです。「Tテスト」は前向きスプリント、横歩き(シャッフル)、後ろ向き走りを組み合わせたテストで、足が交差してはいけないという厳格なルールがあります。
スピードは、直線を走る速さを測ります。アメフトでは「40ヤードダッシュ」、陸上やサッカーでは「10m、20m、40mスプリント」などが用いられます。測定の際は、スタートラインから少し後ろに構え、選手自身のタイミングでスタートするのが一般的です。
局所的筋持久力は、特定の筋肉が疲労に耐えて動作を反復する能力です。「腕立て伏せテスト」や、メトロノーム(1分間に40回など)のリズムに合わせて腹筋を行う「カールアップテスト」があります。また、ベンチプレスを一定の重量(男性80ポンド、女性35ポンド)で限界まで反復する「YMCAベンチプレステスト」も有名です。
有酸素性能力の測定には、長距離を走る「1.5マイル走」や「12分間走(クーパーテスト)」があります。また、20mの区間を電子音のペースに合わせてシャトルランし、徐々にペースが速くなる中で限界を測る「Yo-Yo間欠性回復テスト」は、サッカーなどストップ&ゴーを繰り返す競技に非常に妥当性が高いテストです。
無酸素性能力(解糖系能力)は、30秒〜数分間続く、息が上がるような高強度の運動能力です。「300ヤードシャトル」は、25ヤードの区間を往復(50ヤード)×6回全力で走り、そのタイムを2回測定して平均を出します。「ウインゲートテスト」は、専用の自転車エルゴメーターを用いて、重い負荷に対して30秒間全力でペダルを漕ぎ続け、最大パワーとパワーの低下率(疲労指数)を算出する非常に過酷なテストです。
Q. Tテスト(アジリティテスト)の実施手順において、失格(やり直し)となる違反行為はどれでしょうか?
A. 横移動(シャッフル)の際に、足が交差してしまった場合
解説: Tテストのルールでは、横方向の移動(サイドシャッフル)の際に両足が交差(クロスステップ)することは禁止されており、交差した場合はテスト失敗となり再計測となります。